校章のロゴ 学 校 通 信 平成30年9月3日
東京都立葛飾盲学校長
山岸 直人
(第6号)

体験を力に

主幹教諭  田 千恵子

今日から2学期が始まりました。学校に子供たちの明るい笑顔と声がもどってきました。

今年の夏は「異常気象」と呼ばれるほどの記録的な猛暑が続きました。保護者の皆様にはお子様の体調管理にたいへんお気遣いされたことと思います。ありがとうございました。9月に入りましたがこの暑さは当分続きそうです。学校でも十分気を付けて教育活動を行っていきます。御家庭でも引き続き体調管理等よろしくお願いいたします。

さて、夏季休業中は、子供たちはふだんより家庭で過ごす時間が長く、いつもは時間がなくてできないことにもチャレンジすることができたのではないでしょうか。学びにおいて「体験する」ことは重要ですが、本校に在籍する子供たちにとっては特に大切なことだと考えます。人は、ほとんどの情報を視覚から得ていると言われています。そんな中で「見えない」「見えにくい」子供たちは、視覚以外の様々な感覚を使って体験を通して学んでいくからです。

夏季休業中の教職員向け研修で元筑波大学教授の鳥山由子先生の講義を受けました。鳥山先生は長く視覚障害教育に携わってきた方で、先生のお話は何度も聴いていますが毎回納得させられることばかりです。視覚障害の特性を踏まえた教科指導という講義の中で、体験の拡充のために大切なこととして、本質的で無理のない体験(核になる体験)を中心にすること、系統的に体験を積み上げること、自分でやれる喜びと自信をもたせることなどについて話されました。「子供たちには見えないからこそわかること(気付くこと)があり、その感覚を大事にするとともに私たち教員はそれを見逃さないようにしなければならない」との言葉がありました。小学部では、生活科や理科、生活単元学習などの授業の中で、野菜や花の種を蒔き、水やりや肥料をやるなどの活動をしています。ミニトマト、なす、きゅうり、インゲン、オクラ、カボチャ、ひまわりなどのたくさんの植物の生長を、見て触ってにおいを嗅いで確かめています。ミニトマトの葉を触った後で「トマトのにおいがした!」、きゅうりの葉を触って「チクチクしてちょっと痛いね!」、プランターの土を触って子葉を見つけ「あっ、芽が出た!」など活動の中で子供たちは気付きを言葉にしています。それらのつぶやきをこれからも大切にしていきたいと改めて強く感じています。

今学期も行事や日々の授業の中で子供たちは様々な「体験」をしていきます。それらの学びが子供たちの力になるように、教育活動を進めていきたいと思います。